キャスティング 会社は、 起用が 決まった 後に 何をしているのか
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起用が決まった後のキャスティング会社の仕事は、条件の文書化、商品や資料の受け渡し、表現とPR表記の確認、投稿日の調整、投稿後の数値の回収と報告の5つです。どれも、ブランドとインフルエンサーの間で合意した内容が、投稿の瞬間までずれずに届くように間をつなぐ仕事です。
| 工程 | していること | なぜ必要か |
|---|---|---|
| 1. 条件の文書化 | 投稿の本数・媒体・形式・期日・二次利用の範囲を書面にそろえる | 口頭の合意は、投稿の直前に食い違いとして表に出やすい |
| 2. 商品と資料の受け渡し | 商品の発送、ブリーフ、伝えてほしい点と避けたい表現をまとめて渡す | 情報が分かれて届くと、伝えてほしい点の優先順位が伝わらない |
| 3. 表現と表記の確認 | 下書きの内容、事実と異なる表現、PR表記の位置と書き方を確かめる | 公開後に直せることは限られる |
| 4. 投稿日の調整 | 解禁日・発売日・他の投稿との重なりを見て日時を決める | 早すぎる投稿や同じ日への集中を防ぐ |
| 5. 回収と報告 | 投稿の確認、数値の回収、反応の要点をまとめて報告する | 次の起用の判断材料になる |
キャスティングの仕事全体の流れはインフルエンサーキャスティングとはで、起用が決まるまでの選定と交渉も含めて整理しています。この記事では、起用が決まった後だけを扱います。
条件の 文書化では、 何をそろえているのか?
投稿の本数、媒体、形式(フィードかリールか、ストーリーズを含むか)、投稿の期日、ブランド側で写真や動画を使う範囲と期間をそろえます。交渉の段階で合意した内容を、ブランドとインフルエンサーの双方が同じ文面で確認できる状態にすることが目的です。
たとえば、交渉では「リール1本」と合意していたのに、ブランド側の社内では「リールとストーリーズ」と共有されていた場合、投稿の直前になって追加の依頼が生まれます。文書化の段階でこうしたずれを洗い出しておくと、インフルエンサーに後から条件を足してお願いする事態を避けられます。契約書に入れる項目はインフルエンサー契約書に最低限入れておくべき項目とは何かで扱っています。
商品や 資料は、 どう 渡しているのか?
商品と一緒に、ブリーフ(施策の目的、伝えてほしい点、避けたい表現、解禁日)を1つにまとめて渡します。伝えてほしい点は、多くても3つ程度に絞り、優先順位を付けて書きます。
ブランドから届く資料は、商品の説明資料、ブランドの表現の決まり、法務の確認事項などに分かれていることが多く、そのまま渡すと、インフルエンサーにとってどれが大事なのかが分かりにくくなります。キャスティング会社は、これらを読み解き、投稿をつくる人の目線で並べ直してから渡します。ブリーフの粒度で成果物が変わる点はブリーフィング設計の実務論で詳しく扱っています。
下書きの 確認では、 何を 見ているのか?
伝えてほしい点が入っているか、事実と異なる表現や誤解を招く言い回しがないか、PR表記が分かりやすい位置にあるかを見ます。インフルエンサー本人の言葉や撮り方の個性は、ブランドの決まりに反しない限り、そのまま生かします。
たとえば、スキンケア商品の投稿で「これで肌が治った」という言い回しがあった場合、効能の言い過ぎに当たるおそれがあるため、体験した感想として伝わる言い方を本人と一緒に考えます。修正をお願いするときは、理由と代わりの言い方を添え、本人が納得したうえで直してもらえるようにします。表記のルールはPR表記とステマ規制の基本にまとめています。
投稿日は、 どう 調整しているのか?
解禁日より前に出ないこと、発売日やイベントの日に合わせること、同じ日に投稿が集中しすぎないことの3点で日時を決めます。複数の人にお願いしている施策では、投稿が出る順番も設計の対象になります。
予定していた日に本人の都合がつかなくなることもあります。その場合は、解禁日の条件を守れる範囲で、別の日を本人と相談して決め直します。ブランド側には、変更の理由と新しい日時を同じ日のうちに伝えます。
投稿後に、 何を 回収して 報告しているのか?
投稿が条件どおりに出ているか、PR表記が付いているかを確認したうえで、投稿の数値(表示、保存、コメントなど)を回収し、反応の中身の要点とあわせて報告します。数値だけでなく、コメント欄でどのような言葉が出ていたかを添えることで、次の起用でどんな人にお願いするかを考える材料になります。指標の置き方はインフルエンサー施策のKPI設計で扱っています。
ブランド 側で 先に 用意しておくと 進みやすいことは 何か?
- 投稿で伝えてほしい点(3つ以内)と、避けたい表現
- 解禁日と、その日より前に出てはいけない情報
- 写真や動画を広告や自社のSNSで使うかどうかと、その期間
- 下書きを確認する社内の担当者と、確認にかかる日数
- 報告で見たい数値と、報告を受け取る時期
この 記事の 範囲
この記事では、起用が決まった後にキャスティング会社が担う工程を扱いました。候補の選定や条件の交渉、イベント当日の現場運営は扱っていません。当日の現場での仕事はキャスティング担当は、イベント当日に現場で何をしているのかにまとめています。私たちが担う範囲はキャスティングのサービスページでご覧いただけます。
おわりに
起用が決まった後の工程は、外からは見えにくい仕事です。それでも、条件・資料・表現・日時・報告の5つを一つずつそろえていくことが、ブランドの意図とインフルエンサー本人の言葉の両方を生かした投稿につながっています。