健康食品・ サプリの インフルエンサー 投稿で、 言ってはいけない 表現は 何か
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サプリメントや健康食品のインフルエンサー投稿で避けるべきなのは、病気の予防・治療や、体の機能への効果を断定する表現です。「飲んだら治った」「これで痩せる」といった言い方は、本人の感想の形をとっていても、ブランドの広告として扱われます。ブランドも代理店も、依頼の段階で言える表現と言えない表現を線引きして渡すことが、投稿後の修正を減らす近道です。
| 表現の種類 | 例 | 扱い |
|---|---|---|
| 病気の治療・予防をうたう | 「花粉症が治った」「血圧が下がる」 | 避ける。医薬品的な効能の標ぼうに当たる恐れが高い |
| 体の機能・数値の変化を断定する | 「飲むだけで痩せる」「脂肪が落ちる」 | 避ける。健康保持増進の効果を実際より誇張する表示になりうる |
| 個人の感想としての使用感 | 「毎朝の習慣にしやすかった」「味が飲みやすい」 | 比較的通りやすい。ただし期間や条件を添えず効果と結びつけない |
| 商品に表示されている事実 | 原材料名、内容量、飲み方 | 通る。商品の表示と食い違わないことが条件 |
なぜ 「個人の 感想」と 書くだけでは 足りないのか?
投稿がブランドの依頼で出ている以上、その表現はブランドの広告として見られます。消費者庁は、健康増進法で食品の健康保持増進効果などについて、著しく事実に反する表示や、著しく人を誤認させる表示を禁じています。広告の媒体がSNSかどうかで、この考え方が変わるわけではありません(消費者庁「健康増進法(誇大表示の禁止)」、2026年10月確認)。
「個人の感想です」という注釈は、読む人に効果を約束する印象が残るかどうかを左右します。注釈が小さく添えられていても、投稿の主旨が「飲んだら変わった」であれば、読み手の受け取りは変わりません。
依頼の 段階で、 何を 決めておくべきか?
投稿が出てから直すより、依頼文の段階で渡すほうが、インフルエンサーにもブランドにも負担が少なくなります。決めておきたいことを番号にまとめます。
- 言ってよい表現のリスト(商品に表示されている事実、味・飲みやすさ・続けやすさなどの使用感)
- 言わない表現のリスト(病気・不調への言及、数値や見た目の変化の断定、他の医薬品との比較)
- 体験談を載せる場合の期間と条件の書き方(「一度試した感想」であることが読み手に伝わるか)
- 修正が必要になったときの連絡の流れと、修正にかかる日数の目安
- 投稿前の確認をだれが行うか(ブランドの法務・薬事の担当、または広告表現の確認先)
この5点が依頼文にあれば、インフルエンサーは何を書いてよいかを迷わずに済みます。逆に、表現のルールを渡さないまま「自由に感想を書いてください」と依頼すると、善意の一言が問題表現になることがあります。これは依頼の設計の側の課題です。
どんな 場面で 迷いやすいのか?
たとえば、発売前の新しいサプリを20名に送るギフティングの場合。使い始めて数日の投稿は、効果ではなく味や飲みやすさを中心に書いてもらうのが安全です。数日で体の変化を語ると、実際より早く効いたかのような印象を与えます。
別の例として、長期のアンバサダーとして3か月続ける場合。継続した変化を書きたくなる場面ですが、変化の話は個人差の大きい内容です。ブランドの確認を受けたうえで、「私は朝のルーティンに入れた」のように、行動を中心にした書き方を用意しておくと進めやすくなります。
よくある 誤解は 何か?
- 「PR表記があれば表現は自由になる」は誤解です。PR表記は広告であることを示すもので、内容の適否は別に判断されます。PR表記の考え方は、タイアップ投稿のPR表記とは?ステマ規制の基本と実務の型で整理しています。
- 「投稿者本人が実際に感じたことなら問題ない」も誤解です。事実としての感想でも、読み手に効果を約束する印象を与えれば、問題になりえます。
- 「画像や動画ならテキストの規制は関係ない」も誤解です。字幕、音声、画像内の文字もすべて表示として見られます。
飲料・食品全般の起用の実務は、食品・飲料業界のインフルエンサーマーケティングに、ジャンルの考え方は食品・飲料のジャンルページにまとめています。
表現を 確認する 側は、 どこを 見ればよいのか?
確認する側は、投稿の文章だけでなく、画像・動画の字幕、音声、ハッシュタグまで通して見ます。文章は穏やかでも、字幕や見出し画像で効果を断定している場合があるためです。また、ビフォーアフターを連想させる並べ方や、数値の変化を想起させる演出も、同じ観点で確認します。迷った表現は、公開前にブランドの担当者へ戻して判断を仰ぐ流れにしておくと、公開後の差し替えを避けられます。
この 記事の 範囲
この記事は、投稿の企画段階で表現の線引きを考えるための整理です。個別の投稿や商品が法令に適合するかどうかは判断していません。実際の表現は、ブランドの法務・薬事の担当や専門家に確認してください。
おわりに
言ってはいけない表現を事前に渡すことは、インフルエンサーを縛るためではなく、本人の信頼を守るための準備です。私たちは、依頼文に表現の線引きを入れることを、起用の前提として考えています。