キャスティング 会社に 相談する 前に、 整理しておくとよい 5つのこと
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キャスティング会社に相談する前に整理しておくとよいのは、「目的」「届けたい相手」「時期」「避けたい表現や競合」「社内の承認の流れ」の5つです。どれも完璧に決まっている必要はありませんが、5つの輪郭が見えているだけで、最初に出てくる候補の精度が上がり、承認までの往復が減ります。
| 整理すること | 決まっていると何が変わるか | 社内で関わる人 |
|---|---|---|
| 1. 目的 | 候補を選ぶ基準が「話題性」から「目的に合うか」に変わる | 施策の責任者 |
| 2. 届けたい相手 | 候補のフォロワー層を、相手に合わせて絞り込める | 商品・ブランドの担当者 |
| 3. 時期 | 依頼から投稿までの日程を逆算でき、候補の予定を早く押さえられる | 発売・販促の担当者 |
| 4. 避けたい表現や競合 | 候補の過去の投稿と照らして、後からの差し戻しを防げる | 法務・ブランド管理の担当者 |
| 5. 社内の承認の流れ | 候補の確認と投稿の確認で、誰の判断を待つかが分かる | 承認する立場の人 |
インフルエンサーキャスティングは、施策の目的に合う発信者を選び、依頼から投稿までを進める仕事です(仕組みの全体はインフルエンサーキャスティングとは?仕組みと依頼の流れ【基礎解説】にまとめています)。選ぶ基準の出発点がブランドの側にある以上、最初に共有される情報の量が、その後のすべての工程の速さを決めます。
目的が 曖昧なまま 相談すると、 何が 起きるのか?
目的が「話題になりたい」のままだと、候補を選ぶ基準も「話題になりそうな人」という抽象的なものになります。その結果、候補は集まっても、社内の確認で「イメージと違う」という差し戻しが起き、選び直しの往復が増えます。
目的は1文で足ります。たとえば「新しい香りを、まだ使ったことのない人に試してもらうきっかけをつくりたい」と書けていれば、香りを言葉で伝えるのが上手な発信者や、生活の場面と結びつけて紹介する発信者が候補になります。認知を広げたいのか、理解を深めたいのか、来店につなげたいのかで、選ぶべき人は大きく変わります。
届けたい 相手は、 どこまで 具体的にすればよいのか?
年代と性別だけでなく、その人が普段どんな場面で情報を探しているかまで書けると、候補の絞り込みが速くなります。同じ30代の女性でも、仕事帰りに短い動画で情報を集める人と、休日に時間をかけて写真を見比べる人とでは、届く発信者も媒体も違います。
ここで大事なのは、自社の商品をすでに好きな人と、これから知ってほしい人を分けて書くことです。前者に向けるなら商品の細部を語れる発信者が、後者に向けるなら暮らしの中で自然に紹介できる発信者が向きます。どちらを主にするかが決まっていないと、候補の一覧に両方が混ざり、判断が難しくなります。
時期は、 どこから 逆算すればよいのか?
時期は、投稿してほしい日から逆算します。投稿日の前には、候補の提案、社内の確認、依頼と条件の調整、商品の発送や撮影、投稿内容の確認といった工程が入ります。発売日や催事の日程が決まっているなら、その日を先に共有するだけで、候補の予定を早めに押さえられます。
つまずきやすいのは、社内の確認に想定以上の時間がかかる場合です。たとえば、発売の3週間前に相談を始めても、候補の確認に1週間かかると、人気のある発信者の予定はすでに埋まっていることがあります。スケジュールが後ろ倒しになりやすい原因はキャスティングのスケジュールが後ろ倒しになりやすい原因は何かでも整理しています。
避けたい 表現や 競合は、 なぜ 最初に 伝えるべきか?
避けたい表現や、同じ時期に他社の案件を受けていてほしくない競合の範囲は、候補を選ぶ前に伝えておくべき情報です。候補を一度提案した後でこれが分かると、それまでの選定がやり直しになります。過去の投稿で競合の商品を紹介していた人を外すのか、直近の一定期間だけを見るのかといった線引きも、最初に決めておくと確認が速く進みます。
表現については、使ってほしくない言い回しや、効果を断定する書き方の制限などがあります。これらは依頼文(ブリーフ)にも入る内容なので、最初に整理しておけば、そのまま依頼の準備にも使えます。依頼文に何をどこまで書くかは同じ商品でも、依頼の粒度で成果物が変わる——ブリーフィング設計の実務論で扱っています。競合の範囲を契約にどう落とすかはインフルエンサー契約書に最低限入れておくべき項目とは何かも参考になります。
社内の 承認の 流れは、 何を 決めておけばよいのか?
決めておくのは、候補の一覧を誰が確認するか、投稿の内容を誰が確認するか、そして意見が分かれたときに誰が最終判断をするかの3点です。確認する人が複数いて基準がそろっていないと、1人が良いと言っても別の人が難色を示し、候補の一覧が何度も差し戻されます。
窓口を1人に決め、その人が社内の意見をまとめてから返す形にすると、往復は大きく減ります。たとえば、ブランドの担当者と広報の担当者の両方が確認する場合でも、「候補はブランドの担当者、投稿の表現は広報の担当者」と分けておけば、同じ内容を2度確認する手間がなくなります。
相談の 前に、 最初に 決めておくことは 何か?
5つをすべて固める必要はありません。少なくとも次の順で、決まっていることと決まっていないことを分けておくと、最初の打ち合わせがそのまま候補選びの場になります。
- 目的を1文で書く
- 届けたい相手を、すでに好きな人とこれから知ってほしい人に分けて書く
- 投稿してほしい日と、動かせない日程を書く
- 避けたい表現と、競合として外したい範囲を書く
- 候補と投稿を確認する人、最終判断をする人を書く
決まっていない項目があれば、それも「未定」と書いておけば十分です。何が決まっていないかが分かれば、相談の場で一緒に詰めることができます。私たちがキャスティングでお手伝いしている内容は、こちらのページにまとめています。
この 記事の 範囲
この記事は、キャスティング会社に相談する前に、ブランドの側で整理しておくとよい情報を扱っています。予算の考え方、契約の具体的な条項、キャスティング会社の選び方は扱っていません。PR表記の要否などの法令上の判断も、ここでは行っていません。
おわりに
相談の前に5つを整理しておくことは、相手のためというより、自社の判断を速くするための準備です。目的と相手と時期が見えていれば、最初に出てくる候補の一覧が、そのまま検討の土台になります。