Insight2026.11.06

Instagramの長尺動画強化で、ブランドは起用の何を見直すか

#媒体別#Instagram

An English version of this article is not yet available. The original Japanese text is shown below. Read the original in Japanese

Instagramが長尺動画を強めても、ブランドは今すぐ媒体の配分を変える必要はありません。見直すのは、長尺での起用を検討するときの「確かめる順番」です。報道によると、Instagramは長尺動画の機能「Features」でクリエイターを増やそうとしていますが、収益の仕組みは固まっていません。

確かめること今の状況(2026年11月4日の報道)起用の検討への影響
長尺動画の露出一部のユーザーの発見タブの上部に、長尺動画が目立つ形で出ている見られる機会は増えているが、全員に出ているわけではない
クリエイターへの収益収益化の仕組みはYouTubeより魅力が小さいと見られている長尺を継続的に作る人が増えるかは未確定
同社の姿勢一時的な支払いは続かない方法とし、ブランド案件の獲得支援を残る選択肢として挙げているブランドとの協業が収益の柱になる可能性がある
過去の例以前の長尺機能は、投稿する理由が弱く終了した同じ道をたどる可能性も指摘されている

出典: Social Media Today(2026年11月確認)

長尺の動きは、ブランドの起用先にどう関わるのか

関わる点は2つあります。1つは、Instagramで長尺を作るクリエイターが増えれば、YouTubeで長尺を作ってきた人たちとの間に、起用の選択肢が広がることです。もう1つは、報道で同社が「ブランドとの案件の獲得を助けること」を収益の残る選択肢として挙げている点です。クリエイター側がブランドとの協業を収入の中心に考えるなら、依頼の仕方や契約の整え方が、これまで以上に重要になります。ただし、これは報道に基づく見立てで、実際にどう動くかはまだ分かりません。

いま見直すとしたら、どこから始めるのか

  1. 長尺で伝えたい内容があるか(商品の使い方、背景の説明、体験の記録など)
  2. その内容は、短い動画では足りないのか
  3. 起用を検討するクリエイターが、長尺を継続して作っているか
  4. 依頼の段階で、動画の長さ、使い方、期間を文書で決められるか

たとえば、新作の使い方を丁寧に伝えたい場合は、短い動画で関心を引き、長尺で詳しく見せる流れが考えられます。一方で、発売日に合わせて反応を集めたい場合は、短尺のほうが向く場面が多いはずです。長尺に出る機能が新しいというだけで、媒体を移す理由にはなりません。

長尺で依頼するとき、短尺と何が変わるのか

長尺は、伝える内容が多い分、依頼の前に決めることも増えます。短い動画なら1つの訴求に絞れますが、長尺では冒頭から終わりまでの流れを事前にすり合わせる必要があります。たとえば、使い方を順に見せる動画なら、どこで商品を出し、どこで注意点を話すかを、構成の段階で確認しておくと、完成後の直しが減ります。

確認の手間も変わります。動画が長くなるほど、確認すべき表現が増えます。PR表記の位置、他社を連想させる言い回し、効能に触れる説明などを、台本の段階で確かめておくことが大切です。完成してから見つかった修正は、長尺ほど撮り直しや再編集の負担が大きくなります。

また、クリエイターの側から見れば、長尺は制作に時間がかかる分、1本ごとの依頼の重みが増します。依頼の趣旨、使い方の範囲、投稿の時期を最初に丁寧に伝えることが、協業しやすさにつながります。

また、長尺の動画は、見る人が途中でやめる場面も増えます。冒頭の数十秒で何の動画かが分かるか、途中に切れ目があるかといった点は、クリエイターの得意分野に任せつつ、依頼の前に「どこまで見てほしいか」を共有しておくと、お互いの期待がそろいます。

場面ごとに、長尺を選ぶ理由はあるのか

2つの場面で考えます。1つ目は、商品の背景や開発の経緯を伝えたい場合です。この場合は、短い動画では伝えきれないため、長尺を選ぶ理由があります。2つ目は、発売直後に多くの人へ名前を知ってもらいたい場合です。この場合は、見られる回数を重ねやすい短尺のほうが、目的に合う場面が多くなります。どちらの場合も、媒体の新機能ではなく、伝えたい内容の量で決めるのが基本です。

続報を待つ間に、何を決めておけばよいのか

収益の仕組みが固まっていない段階では、クリエイターが長尺に力を入れ続けるかが読めません。そのため、長尺での起用を計画する場合は、投稿の本数や時期を柔軟に組める契約にしておくと安全です。起用候補がすでに長尺を作っている場合のみ、その実績を見て判断するのが現実的です。媒体ごとの向き不向きの全体像は、Instagram・TikTok・YouTubeの選び方で整理しています。

この記事の範囲

ここで扱ったのは、1本の報道に基づく状況の整理です。Featuresの投稿条件、対象地域、支払いの詳細は報道に書かれていないため、判断していません。個別のクリエイターや施策の適否も論じていません。

おわりに

新しい機能が出たときは、媒体を移す理由を探すより、いまの目的に長尺が必要かを先に確かめるほうが確実です。動きがあれば、この記事の内容を見直します。