インフルエンサーの候補リストを受け取ったら、どこを見て選べばよいか
インフルエンサーの候補リストを受け取ったら、フォロワー数の順に見るのではなく、世界観の合い方・フォロワーの層・普段の投稿との馴染み・過去のPR投稿の様子という順で見ていきます。
| 見る項目 | 何が分かるか | 迷った時の考え方 |
|---|---|---|
| 世界観の合い方 | ブランドのイメージと違和感なく並ぶか | 写真の色味・構図・言葉遣いを見比べる |
| フォロワーの層 | 届けたい相手と重なっているか | 年代・興味関心の傾向を、投稿への反応の様子から推測する |
| 普段の投稿との馴染み | 依頼内容が不自然に浮かないか | 普段紹介しているものの系統を確認する |
| 過去のPR投稿の様子 | 依頼に対してどう向き合ってきたか | 表記の丁寧さ・紹介の仕方の一貫性を見る |
なぜフォロワー数の順に見てはいけないのか
フォロワー数は規模の目安にはなりますが、ブランドに合うかどうかとは別の指標です。キャスティングの成否は、リストの段階でほぼ決まっている で扱っている通り、リストを見る段階での見方そのものが、その後の施策の成果に直結します。フォロワー数の多さから見てしまうと、規模は大きいが世界観が合わない候補を先に検討してしまい、本当に合う候補を見落とすことがあります。同じフォロワー数帯でも、普段の発信の反応のされ方には大きな幅があることは、同じフォロワー帯でも、エンゲージメント率はどれだけ違うのか でも扱っている通りです。規模だけでは、依頼した投稿がどう受け止められるかまでは分かりません。
4つの項目は、それぞれ何のために確認するのか
世界観の合い方を最初に見るのは、合わない候補をここで外しておくことで、後の検討の手間を減らせるためです。写真の色味や構図、言葉遣いといった具体的な要素を比べると、印象だけで判断するより再現性のある見方になります。フォロワーの層を見るのは、規模ではなく届く相手が重なっているかを確認するためです。たとえば、同じ美容関連の発信者でも、フォロワーの年代層が自社の想定する購買層と大きく異なる場合、規模が大きくても届けたい相手には届きません。普段の投稿との馴染みは、依頼内容が浮いて見えないかを確認する項目です。たとえば、普段は暮らしの道具を中心に紹介している発信者に、急に専門性の高い化粧品の紹介を依頼すると、フォロワーから見て唐突な投稿に映りやすくなります。過去のPR投稿の様子は、依頼に対してどのように向き合ってきたかを見る項目で、表記の丁寧さや紹介の仕方の一貫性から、今回の依頼にも同じように向き合ってもらえるかを推測する材料になります。
迷ったときはどう考えればよいか
4項目を順番に確認しても判断が割れる場合は、普段の投稿との馴染みに立ち返ります。世界観やフォロワーの層が多少ずれていても、普段の発信の文脈に依頼内容が自然に馴染む候補であれば、投稿が唐突に見えるリスクは下がります。逆に、どの項目も平均的に合っている候補より、特定の項目で際立って合っている候補の方が、結果として投稿の自然さにつながることもあります。一つの項目だけで決めようとせず、4項目を順番に確認したうえで、最後にもう一度全体を見直すという進め方が実務に近い考え方です。社内で複数人が候補を見る場合は、誰が見ても同じ順番で確認できるように、この4項目を共通の見方として共有しておくと、判断のばらつきを減らせます。
候補リストを受け取ったら何をすればよいか
- フォロワー数で最初に絞り込まない
- 世界観の合い方・フォロワーの層・普段の投稿との馴染み・過去のPR投稿の様子の順に確認する
- 判断が割れたら、普段の投稿との馴染みに立ち返って考え直す
- 見る順番と確認した内容を、依頼先と共有できる形で残しておく
こうした候補の見方は、インフルエンサーキャスティングとは?仕組みと依頼の流れ【基礎解説】 で扱っているキャスティングの基本的な考え方とつながっています。候補の選定から依頼までの相談は、キャスティングのサービスページ で受けています。
この記事の範囲
この記事では、候補リストを受け取った段階で確認するとよい見方の順番を扱っています。個別の候補の最終判断や、具体的な依頼文の書き方については、ここでは判断していません。候補を集める工程そのもの(リストの作り方)についても、ここでは扱っていません。
おわりに
候補リストはフォロワー数の多い順に並んでいることが多いですが、見る順番をフォロワー数以外から始めることで、規模ではなく合い方を基準にした判断ができるようになります。見る順番をあらかじめ決めておくことが、迷いを減らす土台になると考えています。候補を人数や指標でふるいにかけるのではなく、一人ひとりの発信の様子を確認していく作業だと捉えることが、ブランドに合う起用につながると考えています。